塗装の役割
塗膜には寿命(耐用年数)があり、新築時に使用されている塗料で5~6年、 現在新しく開発されているフッ素樹脂塗料でも15年前後といえます。 いろいろな原因で老朽化するお住いを少しでも長持ちさせるには、 建物を構成するそれぞれの部材に合ったメンテナンスが必要です。
きれいな状態を少しでも長く
きれいな状態を少しでも長く維持したいと思うのは誰しもと思います。汚い外壁は大変みすぼらしいものです。キズ、ひび割れ、汚れが気に入らず、塗り替えて 気分やイメージを一新したいという方もいらっしゃいます。
大切なお住いであるからこそ、きれいにしていたいと思うのは当然です。
建物の劣化予防
- 屋根トタンや鉄部の錆による侵食
- コンクリートや屋根材の風化作用による劣化
- 木部の腐朽
- 雨仕舞い個所の不具合
建物を構成している各部材の耐用年数はそれぞれ違います。
建物の防水力の維持
建物の防水力の必要性は、洋風建築の普及とともに大切になってきました。少しでも水捌け良く仕上げるのが、在来工法で長年培われてきた技術でした。
今、それが忘れ 去られようとしています。
雨仕舞いはすべてコーキングという現在の建物は防水性の面からは非常に危険です。
ひさしの出も小さく、霧避けも無い建物は容赦なく雨に 吹き付けられます。
外壁のひび割れやシーリング個所の定期点検と補修をかねた塗り替えが、防水力の維持という観点からも非常に大切になります。
塗料について
耐用年数は塗料の種類によって変わります!
外壁塗装の価格は、使用する塗料の種類によって価格が大きく変わります。
また、価格面だけでなく、塗料によって外壁塗装に向き・不向きや耐用年数が異なってきます。
塗料の種類ごとの違いは、実際に塗装を依頼する際に重要な項目ですので、事前にご確認下さい。
下の表に、外壁塗装用の主な塗料についてまとめましたのでご覧下さい。
下段に行くほど、塗装の耐用年数が長くなります。ただし、価格も高価になると考えてください。
外壁塗料の種類と耐用年数
アクリル系塗料
耐用年数は5年から8年程度。価格は安く、利用される頻度も高いです。
紫外線に弱いため、屋根などにはあまり使われません。
モルタル壁や不燃材を用いたサイディング壁などに適しております。
ウレタン系塗料
耐用年数は6年から10年程度。アクリル系に比べ紫外線に強く、水弾き性も優れていますが、汚れやすい短所があります。
価格はやや高価で、板張りやモルタル壁全般、不燃材/金属製サイディング壁に適しています。
シリコン系塗料
耐用年数も8年~15年程度。
より紫外線に強く親水性もあるため、汚れを防ぐ効果が望めます。
価格はウレタンより高価となりますが、モルタル壁全般、不燃製サイディング壁に適しています。
フッ素系塗料
外壁塗料としては最も耐用年数が長く、12年~20年。
その反面価格も高くなります。
ただし、製品のよって耐用年数や価格に幅があるため注意が必要です。
モルタル壁全般、不燃製サイディング壁に適しています。
代表的な塗料の分類
区分 | 分類 |
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塗料の状態(形態) | 溶液形、分散形、粉体 |
塗料形成 | ラッカータイプ、橋架けタイプ |
乾燥・硬化 | 揮発乾燥型、融合乾燥型、酸化重合型、反応硬化型など |
溶剤 | 油性、水性、溶剤型(シンナー)など |
樹脂 | フタル酸樹脂、アクリル樹脂、 ウレタン樹脂、エポキシ樹脂塗料など |
工程 | 下塗り用塗料、中塗り用塗料(主材含む) 上塗り用塗料など |
被塗物(用途部位) | 鉄鋼用、セメント・モルタル用、プラスチック用、木工用、 ゴム用塗料など(外壁用、屋根用、屋外用、屋内用など) |
塗装方法 | 刷毛塗り工法、ローラー工法、吹付け(スプレー)工法、 コテ塗り工法など |
塗膜の外観 | つやの有無、着色塗料、透明塗料、 複層模様塗料、多彩模様塗料など |
機能性別(塗膜性能) |
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この他にも、外壁に使用する塗料については用途によって様々な種類に分類されます。ご不明な点があればお気軽にご連絡ください。